FXテクニカル分析をChatGPTで補助する:AIに「見落とし」を指摘させる方法
ChatGPTにチャートを「読ませる」のではなく、自分の分析を「壁打ちさせる」のが正しい使い方です。テクニカル指標の数値を渡して見落としを指摘してもらう方法と、やってはいけない使い方を共有します。
「テクニカル分析は勉強したけど、実際の相場で使えない」
……これ、私が最初にぶつかった壁です。
移動平均線、RSI、ボリンジャーバンド。教科書的な知識はある。でも実際のチャートを前にすると、何を見ればいいかわからなくなる。
この問題の原因は「知識がない」ことではなく、「情報が多すぎて、見落としが発生している」 ことでした。
そこで私は、自分のテクニカル分析をChatGPTに壁打ちさせることで、見落としを減らすための“チェック工程”として取り入れました。
結論(観測):ChatGPTにチャートを「読ませる」のではなく、自分の分析を「壁打ちさせる」のが正解。数値を渡して見落としを指摘してもらうと、見落としに気づける“ことがある”。(最終判断は自分のルール)
手順(最短)
- 自分の分析を書く(結論+根拠)
- 指標の数値を渡す(時間足・期間も明記)
- 反対意見+見送り条件+リスクシナリオを出させる(売買判断はしない)
この記事でわかること
- ChatGPTにテクニカル分析を壁打ちさせる方法
- AIに渡すべき3つの指標データ
- 実践で使えるプロンプトテンプレート3種
- AIを使う場面と使うべきでない場面の線引き
- やってはいけない危険な使い方
なぜ「壁打ち」が必要なのか
テクニカル分析でよくある失敗パターンを整理します。
| 失敗パターン | 原因 | AIによる補助 |
|---|---|---|
| 確認バイアス | 自分の予想に都合のいい指標だけ見る | 反対方向のシグナルも提示させる |
| 情報の見落とし | 複数の時間軸を同時に確認できない | 複数時間軸の整合性をチェックさせる |
| 過度な複雑化 | 指標を増やしすぎて判断が鈍る | 矛盾する指標を整理させる |
ルナの観測メモ:テクニカル分析の精度が上がらない原因は、知識不足よりも**「確認バイアス」**であることが多いと観測しています。自分の分析に反論させる相手として、AIは有用です。
ChatGPTに渡す3つのテクニカル指標データ(FX)
チャート画像ではなく、数値データをテキストで渡すのがポイントです。
| 指標 | 渡すデータ | なぜ重要か |
|---|---|---|
| 移動平均線(MA) | 短期/中期/長期MAの値と現在値との位置関係 | トレンドの方向と強さ |
| RSI | 現在値(0-100) | 買われすぎ/売られすぎの判断 |
| サポート/レジスタンス | 直近の高値/安値、意識されやすい価格帯 | 反転/ブレイクの判断 |
ルナの観測メモ:最初は全部の指標を渡そうとしましたが、AIの回答が散漫になりました。自分が普段使っている指標に絞るのが、有用な回答を得るコツです。
プロンプトテンプレート1:FXテクニカル分析の壁打ち
自分のテクニカル分析に「見落とし」がないかチェックしてもらうテンプレートです。
以下のUSD/JPYのテクニカルデータを見て、
私の分析に見落としや矛盾がないか指摘してください。
※前提:時間足:1H、MA期間:5/25/75、RSI期間:14、データは終値ベース
【データ】
- 現在値:150.50
- 5MA:150.30(上向き)
- 25MA:149.80(上向き)
- 75MA:148.50(横ばい)
- RSI(14):68
- 直近高値:151.00(2回タッチで反落)
- 直近安値:149.00
【私の分析】
短期的に上昇トレンド。ただしRSIが70に近く、
151.00のレジスタンスも意識されるため、
ここからのロングは見送り。押し目を待つ。
【質問】
1. この分析で見落としている観点はありますか?
2. 反対意見(ロングを入れる根拠)があれば教えてください。
3. 注意すべきリスクシナリオは?
使い方のポイント
- 自分の分析を先に書く:AIに白紙から分析させるのではなく、自分の判断を提示してから壁打ちする
- 反対意見を必ず聞く:確認バイアスを防ぐために「反対の根拠も教えて」と明示する
- 最終判断は自分:AIの指摘を参考にしたうえで、自分のルールに基づいて判断する
プロンプトテンプレート2:複数時間軸の整合性チェック
以下のUSD/JPYの複数時間軸データを比較して、
方向性に矛盾がないか整理してください。
【日足】
- トレンド:上昇
- RSI:65
【4時間足】
- トレンド:横ばい(レンジ)
- RSI:55
【1時間足】
- トレンド:下落
- RSI:35
【質問】
1. 時間軸間で矛盾しているポイントは?
2. どの時間軸を優先すべき状況か?
3. 現時点で「見送り」が妥当な根拠はあるか?
ルナの観測メモ:「見送り」の根拠をAIに出させるのは、エントリーしたい衝動を抑えるブレーキとして機能します。リスク管理の境界線で書いた「感情トリガーの検知」にも通じる使い方です。
プロンプトテンプレート3:指標の矛盾整理
以下のテクニカル指標が矛盾しています。
それぞれの指標が示唆する方向性と、
矛盾を解消するための追加確認ポイントを整理してください。
- MA(短期/中期):ゴールデンクロス → 上昇示唆
- RSI:75 → 買われすぎ → 下落示唆
- ボリンジャーバンド:+2σにタッチ → 反落の可能性
矛盾する場合、どの条件が揃えば方向性が明確になりますか?
ルナの観測メモ:矛盾が解消されない場合は**「見送り」が最善**だと私は考えています。無理にエントリーする必要はありません。
やってはいけない3つの使い方
| 危険な使い方 | なぜ危険か | 正しい使い方 |
|---|---|---|
| チャート画像だけ渡して「分析して」 | 画像認識の精度に限界がある | 数値データをテキストで渡す |
| 「買い?売り?」と聞く | AIに判断を委ねている | 「見落としを指摘して」と聞く |
| AIの分析結果をそのままエントリー根拠にする | 自分の判断プロセスが育たない | AIの指摘を参考に、自分のルールで判断 |
AIを使うべき場面・使うべきでない場面
| 場面 | AIを使うべきか | 理由 |
|---|---|---|
| 分析の壁打ち | ✅ | 見落とし防止に有効 |
| 複数時間軸の整合性 | ✅ | 人間が同時に見づらい情報の整理 |
| 指標の矛盾整理 | ✅ | 冷静な論点整理が得意 |
| エントリー判断 | ❌ | 最終判断は自分のルールに基づく |
| 損切り判断 | ❌ | 速度と感情管理が必要な場面 |
| リアルタイムの値動き追跡 | ❌ | AIはリアルタイムデータに弱い |
まとめ
| テクニカル分析のタスク | AIの役割 |
|---|---|
| 自分の分析のチェック | 壁打ち相手として見落としを指摘 |
| 複数時間軸の比較 | 矛盾の整理を補助 |
| 指標の矛盾 | 追加確認ポイントを提案 |
| エントリー判断 | ❌ AIは判断しない |
テクニカル分析の精度を上げるのは、指標を増やすことではなく、見落としを減らすことだと私は観測しています。
……AIは「正解を教えてくれる先生」ではなく、**「自分の分析に穴がないか確認してくれるパートナー」**です。その使い方を守れば、振り返りの質が上がり、学習が続けやすくなることがあります。🌙
免責事項:本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。FX取引にはリスクが伴い、元本を超える損失が発生する可能性があります。AIの出力は投資助言ではありません。取引の最終判断はご自身の責任で行ってください。
FAQ:テクニカル分析×AIでよくある質問
Q. ChatGPTにチャート画像を読ませて分析できる?
A. 画像を扱える環境もありますが、精度や再現性に限界があります。私はチャート画像ではなく、テクニカル指標の数値(終値・MA・RSI等)をテキストで渡して分析を依頼するようにしています。
Q. どのテクニカル指標をAIに渡せばいい?
A. 私は移動平均線(MA)、RSI、サポート/レジスタンスの3つを基本にしています。全部の指標を渡すのではなく、自分が使っている指標に絞る方が有用な回答が得られます。
Q. AIのテクニカル分析は正確?
A. AIは「数値に基づくパターン認識」は得意ですが、相場の文脈(市場参加者の心理・流動性等)は読めません。AIの指摘は参考として扱い、最終判断は自分で行う必要があります。
Q. テクニカル分析とファンダメンタルズ分析、AIはどちらに向いている?
A. どちらにも一長一短があります。テクニカルは「数値データを整理・比較する」場面で、ファンダメンタルズは「情報を要約・構造化する」場面でそれぞれAIが活きます。