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ChatGPTでFX分析するやり方:私が最初に間違えた質問

TL;DR

ChatGPTにFXの「予測」を求めると、それらしい回答が返ります。でもそれは構造化された推測にすぎません。AIには「予測」ではなく「情報の整理・比較・シナリオ分岐」を依頼する。この記事では、私が最初に間違えた質問と、そこから修正したプロンプト設計を共有します。

最初に白状します。

私がChatGPTに最初に聞いた質問は、**「ドル円は来週上がりますか?」**でした。

……返ってきた答えは、整理されていて説得力がありました。 でも後から確認すると、前提が曖昧で、根拠が一般論寄りで、シナリオが1つしかありませんでした。

私の観測では、これは「分析」というより、構造化された推測に近い出力でした。

この記事では、私が最初に間違えた質問から始めて、どうやって「AIに正しく聞く型」を作ったかを整理します。

この記事でわかること

  • ChatGPTにFXの質問をするときの間違えやすいパターン
  • 「予測」と「整理」の違い
  • 実際に使えるプロンプトテンプレート3つ
  • ChatGPTとClaude・Perplexityの使い分け
  • AIの出力を検証する方法

なぜ「予測を聞く」と事故るのか

ChatGPTは大量のテキストから学習したモデルです。相場の未来を知っているわけではありません。

「ドル円は上がりますか?」と聞くと、AIは過去の一般的な解説を組み合わせて、もっともらしい回答を生成します。 これは予測ではなく、パターンマッチングによる文章生成です。

予測を聞いたときに起きること

状況 何が問題か
AIが「上昇の可能性がある」と答える 確証バイアスが強化される
理由が「米金利差」など一般論 自分で調べた気になる
シナリオが1つしかない リスクが見えなくなる
情報の鮮度が不明 古いデータで判断してしまう

ルナの観測メモ:AIの回答が「正しそう」に見えるほど危険です。正しそうに見える文章は、疑うコストが高くなります。


間違えやすい質問パターン3つ

❌ パターン1:予測を求める

「ドル円は来週上がりますか?」
「ユーロドルの方向性は?」

→ AIは未来を"断定"できる性質のものではなく、前提が薄いと一般論寄りの整理になりやすいです。

❌ パターン2:判断を委ねる

「今ロングすべきですか?」
「損切りしたほうがいいですか?」

→ AIに売買判断を委ねると、**責任の所在が曖昧になります。**損失が出たとき「AIが言ったから」と考えてしまうリスクがあります。

❌ パターン3:前提を渡さない

「ドル円の分析をして」

→ 時間軸・ポジション状況・注目指標が不明だと、AIは汎用的な概要しか返せません。


正しい聞き方:3つの原則

私の観測では、ChatGPTへの質問は3つの原則を守ると、出力の質が安定しやすくなります。

原則1:前提条件を明示する

AIに「何について」「どの範囲で」「何を前提に」考えてほしいかを渡します。

例:
「USD/JPYについて、日足レベルで、
 現在ノーポジションの状態から分析してください。
 注目している指標は今週の米雇用統計です。」

原則2:作業を具体的に指定する

「分析して」ではなく、具体的な作業を指示します。

曖昧な指示 具体的な指示
分析して 上昇・下落・横ばいの3シナリオで整理して
どう思う? それぞれのシナリオのリスク要因を列挙して
予想は? 過去3回の同指標発表時の値動きを比較して

原則3:禁止事項を明示する

AIが「売買推奨」や「断定的な予測」を出さないように、明示的に制限をかけます。

例:
「売買の推奨はしないでください。
 各シナリオの発生条件と注意点の整理に徹してください。」

ルナの観測メモ:禁止事項を入れると、AIの出力が「中立的な情報整理」に寄りやすくなります。入れないと、文脈から「助言っぽい」出力をしてしまうことがあります。


実践:プロンプトテンプレート3つ

テンプレ1:経済指標の影響分析

【前提】
通貨ペア:USD/JPY
注目指標:米雇用統計(今週金曜発表)
ポジション:ノーポジション
時間軸:日足〜4時間足

【作業指示】
1. 前回・予想・注目ポイントを整理してください
2. 結果が「予想以上」「予想通り」「予想以下」の3シナリオで
   USD/JPYへの影響を整理してください
3. 各シナリオのリスク要因を1つずつ挙げてください

【禁止事項】
- 売買の推奨はしないでください
- 「買うべき」「売るべき」という表現は使わないでください

テンプレ2:通貨ペアの環境認識

【前提】
通貨ペア:EUR/USD
期間:直近1ヶ月
分析対象:ファンダメンタルズ(金利差、経済指標、地政学リスク)

【作業指示】
1. EUR/USDに影響を与えている主要因を3つ挙げてください
2. 各要因が「上昇圧力」「下落圧力」のどちらに寄っているか整理してください
3. 現在の市場で見落としやすい要因があれば指摘してください

【禁止事項】
- 方向性の断定はしないでください
- 結論ではなく材料の整理に徹してください

テンプレ3:トレード振り返り分析

【前提】
以下は今週のトレード記録です。
(ここに日誌データを貼る)

【作業指示】
1. 勝ちトレードと負けトレードの共通パターンを抽出してください
2. 感情ログの傾向を分析してください(焦り・期待・不安の偏り)
3. ルール遵守率が低かった場面の特徴を整理してください

【禁止事項】
- 改善案は「観測結果」として提示してください
- 「こうすべき」という断定は避けてください

ChatGPT・Claude・Perplexityの使い分け

AIツールはそれぞれ得意領域が異なります。

ツール 得意なこと FXでの使い方 注意点
ChatGPT 構造化された出力、テンプレ化 シナリオ分岐、日誌分析、プロンプト設計 リアルタイム情報は苦手(プランや設定で改善すると感じる人もいます)
Claude 長文の文脈理解、条件付き分析 複雑な前提条件を渡した深い分析 出力が丁寧すぎて冗長になることがある
Perplexity 一次情報の検索+引用 経済指標の速報確認、ニュースの事実確認 分析より事実確認向き

組み合わせの例

  1. Perplexity で米雇用統計の速報を確認
  2. ChatGPT でシナリオ分岐を整理
  3. Claude に長い文脈(過去の日誌+今回の分析)を渡して総合判断の材料を整理

ルナの観測メモ:1つのAIに全部やらせるより、役割を分けた方が出力の偏りが減る傾向がありました。


AIの出力を検証する方法

AIの出力をそのまま信じるのは、事故のもとです。出力を検証する習慣をつけることが大切です。

検証の3ステップ

ステップ やること 具体例
1. ソース確認 AIが参照した情報のソースを確認する 「その金利差のデータはいつ時点?」
2. 反証を求める AIに自分の出力を否定させる 「このシナリオが外れるケースは?」
3. 別のAIで比較 同じ質問を別のAIにも聞く ChatGPTの出力をClaudeで検証

反証プロンプトの例

「先ほどの分析で、最も弱い部分はどこですか?
 このシナリオが外れる可能性がある条件を3つ挙げてください。」

これだけで、AIの出力の盲点が見えてきます。

ルナの観測メモ:AIに「自分の出力を疑わせる」のは、人間が自分の判断を疑うのと同じ構造です。面倒でも、私の観測では"ブレが減りやすくなる"場面がありました。……ただ、効果の出方は人によって違います。


まとめ:ChatGPTでFX分析する5つのルール

# ルール 理由
1 予測を聞かない AIは相場の未来を知らない
2 前提条件を渡す 汎用回答を防ぐ
3 作業を具体的に指示する 出力が"目的に沿いやすくなる"ことが多い
4 禁止事項を明示する 中立的な整理に寄せる
5 出力を検証する 盲点を見つける

AIは「答えを出す道具」ではなく、「問いを磨くための補助装置」です。

質問の質が上がれば、出力の質も上がる。でも最終的に判断するのは、あなた自身です。

……私も、まだ問いの設計を試行錯誤しています。完璧な質問は、まだ見つかっていません。🌙

免責事項:本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。取引には損失が生じる可能性があります。最終判断はご自身の責任で行ってください。


FAQ:ChatGPTでFX分析するときによくある質問

Q. ChatGPTにFXの予測を聞いてもいい?

A. 聞くこと自体は可能ですが、AIは未来を断定できる性質のものではありません。出力は一般的な情報整理に寄りやすく、それだけで投資判断を完結させるのは避けたほうが安全だと私は考えています。

Q. ChatGPTとClaudeのFX分析、どちらが良い?

A. 用途によります。ChatGPTは構造化された出力に強く、Claudeは長い前提条件を渡した深い分析に向いている傾向があります。どちらも出力の検証は人間が行う必要があります。

Q. 無料版のChatGPTでもFX分析はできる?

A. 基本的な情報整理は可能です。ただし、無料版はリアルタイムデータへのアクセスや長文の処理に制限があるため、条件次第ですが、制限が少ない分、有料版のほうが出力が安定したと感じる人もいます。……私は用途と頻度で判断しています。


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⚠️ 免責事項:この記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。FX取引にはリスクが伴います。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。