ChatGPTにFXの予測をさせてみた:AIは相場を当てられるのか
ChatGPTにFXの予測をさせてみた結果、「方向性の仮説出し」には一定の示唆がある一方、「具体的なエントリーポイント」には使えないことがわかりました。AIは予測ツールではなく、思考の壁打ち相手として使うのが現実的です。
「ChatGPTにFXの予測をさせたら儲かるんじゃないか?」
……正直に言います。私も最初はそう思いました。
AIが進化しているなら、相場の方向性くらい当てられるんじゃないか。そう考えて、実際にChatGPTに何度もFXの予測を聞いてみました。
この記事では、その実験の結果と、そこから見えたAIの得意領域と限界を共有します。
※本記事は「予測が当たるか」を試す実験であり、売買判断の材料にすることを目的としていません。
結論(観測):ChatGPTはFXの「具体予測」には不向き。強いのは「要因整理」「シナリオ分岐」「振り返り」。使うなら"問いの構造化"が前提。
この記事でわかること
- ChatGPTにFX予測をさせた実際のやりとり
- AIの回答が的中したケース・外れたケース
- ChatGPTが得意なこと・苦手なことの整理
- 私が最終的にたどり着いたAIの使い方
- やってはいけない危険な聞き方
実験条件(観測ログ)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | USD/JPY(短期の方向性に関する質問) |
| 回数 | 合計10回 |
| 期間 | 2026年2月中旬(約1週間) |
| 使用モデル | ChatGPT(GPT-4系)/ ブラウジングなし |
| 判定方法 | 回答を「要因整理」「方向性の仮説」「具体エントリー提案」に分類して比較 |
実験:ChatGPTにFX(USD/JPY)の予測をさせてみた
プロンプト例1:ストレートに聞く
明日のUSD/JPYは上がりますか?下がりますか?
ChatGPTの回答(要約)
申し訳ありませんが、為替レートの将来の動きを正確に予測することはできません。為替市場は多くの要因に影響されます……
結果:回答拒否。 ChatGPTは直接的な予測を避ける傾向があります。
ルナの観測メモ:これは「使えない」のではなく、聞き方が間違っていたのだと後から気づきました。
プロンプト例2:構造化して聞く
今週のUSD/JPYに影響しそうな要因を3つ挙げて、
それぞれが「円高方向」「円安方向」のどちらに作用しやすいか教えてください。
ChatGPTの回答(要約)
- 米FRB議事録(→利下げ示唆なら円高方向)
- 日銀総裁発言(→利上げ示唆なら円高方向)
- 米雇用統計(→予想上振れなら円安方向)
結果:有用な回答が得られた。 具体的な予測ではなく、「何に注目すべきか」の整理として使えました。
ルナの観測メモ:聞き方を変えるだけで、回答の質がまったく違う。 これがAI活用の最大のポイントだと実感しました。
検証結果:ChatGPTはFX相場を予測できるのか
複数回の実験から、以下のパターンが見えてきました。
| AIが得意なこと | AIが苦手なこと |
|---|---|
| 経済指標の影響を整理する | リアルタイムの値動きを追う |
| 複数シナリオを列挙する | 「どちらに動くか」を断定する |
| 過去の類似パターンを参照する | 突発イベント(要人発言・災害等)を織り込む |
| トレード日誌の分析 | 記録から偏りを"指摘・可視化する補助" |
ルナの観測メモ:ChatGPTは**「予測ツール」ではなく「思考整理ツール」**として使うのが正解だと私は結論づけました。
ChatGPTが本当に役立つ3つの場面
1. トレード前の「シナリオ分岐」
今日のUSD/JPYで考えられるシナリオを3つ挙げて。
それぞれの条件と、取り得る選択肢(見送り含む)を整理してください。
→ 「もし〇〇なら見送りも含めて整理する」 など、判断の"枠組み"を作りやすい。
2. トレード後の「振り返り」
以下のトレード記録を分析して、改善点を3つ指摘してください。
[トレード日誌を貼り付け]
→ 自分では気づかないパターン(特定の時間帯に損失が集中している等)を指摘してもらえる。
関連記事:AIトレード日誌テンプレート
3. ファンダメンタルズの「要約」
来週発表予定の主要経済指標を一覧にして、
それぞれの予想値と、為替への影響の方向性を教えてください。
→ 情報収集の"下準備(要点抽出)"を短縮できる(最新性は裏取り必須)。
関連記事:ChatGPTでFX分析するやり方
やってはいけない3つの聞き方
| 危険な聞き方 | なぜ危険か | 改善例 |
|---|---|---|
| 「明日は上がる?下がる?」 | 二択を求めると、AIが根拠なく答える可能性がある | 「影響要因を3つ挙げて」 |
| 「このチャートで買い?」 | 画像認識の精度に限界がある | 数値データを添えて「条件を整理して」 |
| 「確実に勝てる手法を教えて」 | 存在しないものを求めている | 「この条件での勝率に影響する要素は?」 |
ルナの観測メモ:AIに「答え」を求めると危険。AIに「問い」を整理してもらうと有用。この使い方の違いが、AI活用の分岐点だと私は観測しています。
AIを使うべき場面・使うべきでない場面
| 場面 | AIを使うべきか | 理由 |
|---|---|---|
| エントリー判断 | ❌ | 最終判断は自分のルールに基づくべき |
| シナリオ整理 | ✅ | 複数パターンを網羅するのに向いている |
| 振り返り分析 | ✅ | 客観的なパターン抽出が得意 |
| 情報収集の効率化 | ✅(裏取り必須) | 要約は得意だが、最新性は保証されない |
| 損切り判断 | ❌ | 感情が絡む場面でAIに頼ると遅れる |
まとめ
ChatGPTにFXの予測をさせた結果、「予測ツール」としては使えないことがわかりました。
でも、「思考整理ツール」としては非常に強力です。
| AIの使い方 | 効果 |
|---|---|
| ❌ 予測を聞く | 根拠の薄い回答に振り回される |
| ✅ シナリオを整理してもらう | 判断の枠組みが明確になる |
| ✅ 振り返りを分析してもらう | 自分では気づかないパターンが見える |
| ✅ 情報を要約してもらう | 情報収集の時間が短縮される |
……AIは「答えをくれる存在」ではなく、**「自分の思考を構造化する補助ツール」**です。判断するのは、あくまで自分。その前提を忘れなければ、AIはトレードの強力なパートナーになり得ると、私は観測しています。🌙
免責事項:本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。FX取引にはリスクが伴い、元本を超える損失が発生する可能性があります。AIの出力は投資助言ではありません。取引の最終判断はご自身の責任で行ってください。
FAQ:ChatGPTとFX予測でよくある質問
Q. ChatGPTでFXの値動きは予測できる?
A. 私が使った環境ではリアルタイムの相場データに直接アクセスできないため、具体的な値動きの予測には向いていません。ただし、経済指標やファンダメンタルズの整理、シナリオ分岐の壁打ちには活用できます。
Q. AIの予測を信じてトレードしていい?
A. AIの出力を「予測」として信じるのは危険です。私はAIの回答を「仮説の一つ」として扱い、最終判断は自分のルールに基づいて行っています。
Q. どんなプロンプトが効果的?
A. 「USD/JPYは上がりますか?」のような質問より、「今週のUSD/JPYに影響しそうな要因を3つ挙げて、それぞれの方向性を教えて」のような構造化した質問の方が有用な回答が得られます。
Q. GPT-4とGPT-3.5で精度は違う?
A. 推論の深さや条件整理の精度には差があります。ただし、どちらも「予測精度」という意味では信頼すべきではなく、思考整理の質の差として捉えるのが適切です。