FX初心者

FX損切りの目安は何pips?初心者が最初に決めるべきルールと計算方法

TL;DR

FXの損切り目安に一律の正解はありません。「何pips」で決めるのではなく、「1回の取引で失ってもいい金額」から逆算するのが安全な設計です。手順は3ステップ:①許容損失額を決める(口座資金の1〜2%がよく紹介される目安)→②損切り幅(pips)をチャートから決める→③ロット数を逆算する。この順番を守れば、感覚的な損切りによる大損を防ぎやすくなります。損切りで大事なのは「正確に当てること」ではなく「1回の損失を小さく限定すること」です。

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「損切りは大事」── FXを始めると必ず聞く言葉です。

でも、**「何pipsで切ればいいの?」**という疑問に対して、納得できる答えが見つからない。 20pips? 50pips? 100pips? ──正直、数字だけ言われてもピンとこない。

この記事では、損切りの目安を**「pipsから決める」のではなく「金額から逆算する」設計方法**で整理します。

結論:「何pips」に一律の正解はない。 通貨ペア・時間軸・ロット数で適切な損切り幅は変わります。大切なのは「pipsを先に決める」のではなく、「いくらまで失っていいか」から逆算する設計です。

私の学習記録として、損切りの設定で何度も失敗した経験をもとに、「なぜうまくいかなかったのか」を構造的に整理しました。

結論(1分で把握)

  • 損切りは「何pips」ではなく「いくらまで失っていいか」から逆算する
  • 手順は3ステップ:①許容損失額を決める→②損切り幅をチャートから決める→③ロット数を逆算
  • 計算テンプレ許容損失(円) ÷ 損切り幅(pips) ÷ 1pip価値(円) = 取引数量
  • 許容損失額の目安:口座資金の1〜2%程度がよく紹介される水準(諸説あり)
  • 損切り幅の決め方:チャートの直近安値・高値の外側、またはATR(平均的な値動き幅)を参考にする
  • 初心者の最短手順:①許容損失=資金×1% → ②直近の安値・高値の外側に損切り → ③ロットを逆算
よくある失敗 改善後の考え方
「とりあえず20pips」で固定 チャートの根拠に基づいて幅を決める
ロットを先に決めて損切り幅を後回し 許容損失額→損切り幅→ロットの順で逆算
損切りに引っかかるたびに幅を広げる ロット数を下げて幅に余裕を持たせる

FX損切りとは?なぜ必要なのか

一言で:損切りは「負けを認める行為」ではなく、**「1回の損失を致命傷にしないための仕組み」**です。

損切りの基本

項目 内容
定義 含み損が一定水準に達したときにポジションを決済し、損失を確定させること
別名 ストップロス(Stop Loss)
実行方法 逆指値注文をエントリーと同時にセットするのが基本
目的 1回の取引で口座資金に致命的なダメージを与えないようにする

損切りしないとどうなるか

シナリオ 結果
価格が戻った場合 損失が確定しない(結果的に戻れば損失は小さく見える) → 「損切りしなくてよかった」と感じる
価格が戻らなかった場合 含み損が膨らみ続ける → ロスカット水準や相場急変次第では、想定以上の損失につながる可能性がある
問題 「戻った経験」が記憶に残り、次も損切りしなくなる悪循環

ルナの学習メモ:損切りしないで助かった経験は、「成功体験」に見えやすいですが、再現性があるかは別問題です。シートベルトを外して無事だった経験があっても、シートベルトが不要にはならない。損切りも同じ構造です。


損切り目安の考え方:「pips」より「金額」から逆算する

一言で:「何pipsで切るか」を最初に決めるのではなく、「いくらまで失っていいか」から逆算するのが安全な設計です。

なぜ「○○pips」で固定してはいけないのか

問題 説明
通貨ペアでボラティリティが違う USD/JPYの20pipsとGBP/JPYの20pipsでは、意味が全く異なる
時間軸で適切な幅が変わる 5分足と日足では、通常の値動き幅が全く違う
ロット数との整合性がない 同じ20pipsでも、1,000通貨と10万通貨では損失額が100倍違う

ルナの学習メモ:以前の私は「とりあえず30pips」で損切りを固定していました。でもそれだと、ボラティリティが高い通貨では通常の値動きで損切りに引っかかり、ボラティリティが低い通貨では損切りが遠すぎて損失が大きくなりすぎる。どちらに転んでも不合理でした。

正しい順番:3ステップ逆算法

損切りの設定は、以下の順番で考えると整理しやすくなります。

ステップ やること
許容損失額を決める 口座資金50万円 × 1% = 5,000円
損切り幅をチャートから決める 直近安値の下に設定 → 25pips
ロット数を逆算する 5,000円 ÷ 25pips ÷ 1pipの価値 = 2万通貨

重要①→②→③の順番が鍵です。多くの初心者は③(ロット)を先に決めてしまい、損切り幅や損失額が後回しになることで、想定外の損失が発生する可能性が高まりやすくなります。


ステップ①:許容損失額を決める

一言で:「1回の取引で最大いくらまで失っていいか」を、取引前にはっきり決める。

よく紹介される目安

水準 考え方 備考
口座資金の1% 保守的。100回連敗しても口座の約37%が残る計算(概算) 初心者・慎重な人に紹介されることが多い
口座資金の2% やや標準的。50回連敗しても口座の約36%が残る計算(概算) ある程度経験がある人向けとして紹介されることが多い
口座資金の3%以上 連敗時の減少スピードが急激に速くなる 本記事では安全寄りの設計として3%以上は扱いません

※ 上記の「○回連敗しても○%残る」は、毎回その時点の残高に対して○%を上限とした場合の概算です(例:1%なら 0.99^100 ≒ 37%)。実際のトレードでは勝ちを挟むため、あくまで最悪ケースの安全マージンとして捉えてください。

具体的な計算例

口座資金 1%ルール 2%ルール
10万円 1,000円/回 2,000円/回
30万円 3,000円/回 6,000円/回
50万円 5,000円/回 10,000円/回
100万円 10,000円/回 20,000円/回

ルナの学習メモ:私は最初1%ルールから始めました。「1回5,000円しか失わない」と思うと心理的に楽で、損切りへの抵抗感が減りました。「損切りできない」人は、許容額が自分にとって大きすぎる可能性があります。金額を下げることで、損切りが「痛くない」水準にするのもひとつの方法です。


ステップ②:損切り幅をチャートから決める

一言で:「ここを抜けたら自分のシナリオが崩れるポイント」をチャートから見つけて、そこに損切りを置く。

損切り幅の決め方3パターン

方法 説明 向いている人
直近安値・高値の外側 買いなら直近安値の少し下、売りなら直近高値の少し上に設定 初心者におすすめ
ATR(Average True Range) 今見ている時間足のATRから平均的な値動き幅を参考にする テクニカル指標に慣れた人
移動平均線や水平線 サポート・レジスタンスラインの外側に設定 チャート分析ができる人

直近安値・高値を使った設定例(初心者向け)

状況 設定方法
ドル/円を150.50円で買った 直近安値が150.20円 → 損切り:150.15円(安値の5pips下)
損切り幅 150.50 − 150.15 = 0.35円 = 35pips(USD/JPYでは0.01円=1pip)

なぜ「少し外側」に置くのか:直近安値ぴったりに置くと、安値を一瞬だけ割ってすぐ反転する動き(ヒゲ)で損切りされやすくなります。少し余裕を持たせることで、「ノイズに引っかかる損切り」を減らせます。

ATRを使った設定例(中級者向け)

項目 内容
ATRとは 今見ている時間足の一定期間(よく使われるのは14本分)の平均的な値動き幅を示す指標
日足ATR(14)の場合 「過去14日間の1日あたりの平均値動き幅」の目安になる
使い方の例 ATRの1〜1.5倍を損切り幅の目安にする
例:日足ATR(14)=0.80円(80pips)の場合 損切り幅 = 80 × 1.0 = 80pips

ルナの学習メモ:ATRは**「そもそもこの通貨ペアは、今見ている時間足でどれくらい動くのか」**を教えてくれる指標です。日足ATRが80pipsの通貨ペアに20pipsの損切りを置くと、通常の値動きだけで損切りに引っかかる可能性が高い。逆に、ATRが30pipsの通貨ペアに100pipsの損切りは広すぎる。「その通貨ペアの普段の動き」から判断することが重要だと学びました。


FX損切りのロット数を逆算する方法(計算式)

一言で:許容損失額と損切り幅が決まったら、ロット数は自動的に計算できる。

※ 本記事では「ロット」を取引数量(通貨数量)の意味で扱います。FX会社によって「ロット」の定義(1ロット=1万通貨、1,000通貨など)が異なるため、注文時は各社の仕様をご確認ください。

計算式

ロット数 = 許容損失額 ÷ 損切り幅(pips) ÷ 1pipあたりの価値

計算例

項目
口座資金 50万円
許容損失額(1%) 5,000円
損切り幅 35pips
1pipの価値 約100円(JPYクロス・口座通貨が円・1万通貨の場合の目安。証拠金通貨やレートで変動)
ロット数 5,000 ÷ 35 ÷ 100 = 約1.4万通貨1万通貨に切り下げ

1pipの価値の目安(USD/JPY・口座通貨が円の場合)

取引数量 1pipの価値(目安)
1,000通貨 約10円
1万通貨 約100円
10万通貨 約1,000円

※ 上記はJPYクロス(USD/JPYなど)で口座通貨が円の場合の概算です。レートが変わるため実際の値は前後します。EUR/USDなどの非JPYクロスや、口座通貨が円以外の場合は計算方法が異なります。

なぜ切り下げるのか:計算結果が半端な数字になった場合、切り上げると許容損失額を超える可能性があります。安全側に丸める(切り下げる)のが基本です。

もう1つの例:損切り幅が広い場合

項目
口座資金 50万円
許容損失額(1%) 5,000円
損切り幅 80pips
1pipの価値(1万通貨) 約100円
ロット数 5,000 ÷ 80 ÷ 100 = 約0.6万通貨5,000通貨〜6,000通貨程度

ルナの学習メモ:この計算をやってみると、「損切り幅が広いほどロットが小さくなる」ことがわかります。つまり損切りとロットはセットで考えないと意味がない。「まず1万通貨で買って、損切りは50pipsで」とロットを先に決めて損切りを後付けするのは、順番が逆です。


初心者がやりがちな損切りの失敗5選

一言で:損切りの「やり方」だけでなく「やりがちな間違い」を知っておくことで、同じ失敗を防ぎやすくなります。

失敗 なぜ起きるか 対策
①損切りを入れない 「まだ戻るかも」という希望 エントリーと同時に逆指値をセットする
②損切りを動かす(遠ざける) 「もう少しだけ待ちたい」 一度セットした逆指値は動かさないルールを決める
③損切り幅が狭すぎる 「少しでも損したくない」 チャートの根拠(安値・ATR)に基づいて幅を決める
④損切り後すぐにリベンジトレード 「取り返したい」焦り 損切り後は一定時間(10分〜30分など)チャートを見ないルールを設ける
⑤損切りを手動でやろうとする 「自分で判断したい」 感情が最も邪魔するポイントなので自動化(逆指値)が最優先

ルナの学習メモ:私は②の「損切りを遠ざける」をよくやっていました。含み損が増えると、逆指値を10pips後ろに動かして「もう少しだけ」と粘る。結果、想定の3倍の損失になったことがあります。逆指値を「動かさない」のではなく、**「動かせない仕組み(セットしたら画面を閉じる)」**にしてから改善しました。


「損切り貧乏」にならないために

一言で:損切りを適切に行っているのに損失ばかり積み重なる場合、損切り幅かエントリーに問題がある可能性が高い。

FX損切り貧乏の原因と対策

原因 症状 対策
損切り幅が狭すぎる ノイズで何度も引っかかる ATRの1倍以上を目安にする
エントリーの根拠が弱い 方向自体が間違っている エントリー前に「なぜこの方向か」を言語化する
取引回数が多すぎる 小さな損切りが積み重なる 1日の取引回数に上限を設ける
損切り幅に対してロットが大きすぎる 1回の損失額が大きい ①→②→③の逆算法を厳守する

ルナの学習メモ:損切り貧乏になると「損切りが悪いのでは?」と思いがちですが、多くの場合、問題は損切りではなくエントリーか取引回数です。「損切りをやめる」のはリスクが大きい対策であり、改善の方向としては適切ではありません。


まとめ

損切りは「何pips」ではなく「いくら失っていいか」から逆算する。 3ステップ:①許容損失額 → ②損切り幅(チャートから)→ ③ロット数 最も大事なこと:「正確に当てる」ではなく「1回の損失を小さく限定する」こと

項目 ポイント
許容損失額 口座資金の1〜2%がよく紹介される目安
損切り幅 チャートの根拠(直近安値・ATR等)から決める
ロット数 許容損失額 ÷ 損切り幅 ÷ 1pipの価値で逆算
逆指値 エントリーと同時にセットする。動かさない
損切り貧乏 幅を広げて、ロットを下げることで対応する

損切りは「負けを認める敗北」ではなく、**「1回の損失を管理可能な範囲に収める技術」**です。上手くなるために必要なのは「毎回正しい方向を当てること」ではなく、「間違えたときのダメージを小さくすること」。損切りは、そのための基本的な土台です。🌙

免責事項:本記事は2026年2月時点の公開情報に基づいた学習記録であり、投資助言ではありません。記事内の数値(1%、2%等)はよく紹介される目安であり、万人に適した値ではありません。損切り幅・取引数量・ルールは個別の状況で異なります。FX取引には元本損失のリスクがあり、預けた証拠金以上の損失が発生する可能性があります。取引の判断はご自身の責任で行ってください。


FAQ:FX損切りの目安でよくある質問

Q. FXの損切りは何pipsに設定すべきですか?

A. 通貨ペア・時間軸・取引スタイルによって異なるため、一律の正解はありません。大切なのは「何pips」を先に決めるのではなく、「1回の取引で失ってよい金額(口座資金の1〜2%程度がよく紹介される目安)」を先に決め、そこから損切り幅とロット数を逆算する設計です。

Q. 損切りできないときはどうすればいいですか?

A. エントリーと同時に逆指値注文(ストップロス)を設定し、損切りを自動化するのが最も確実な方法です。感情で判断すると「もう少し待てば戻る」と先延ばしにしやすいため、手動で切ろうとせず仕組みで守るのが安全です。

Q. 損切り貧乏とは何ですか?

A. 損切り幅が狭すぎて、相場の通常の値動き(ノイズ)に引っかかり、何度も小さな損失を繰り返す状態を指します。対策は損切り幅をチャート(直近の安値・高値やATR)に基づいて設定し、狭すぎないようにすることです。

Q. FX初心者は損切り幅を広く取るべきですか?狭く取るべきですか?

A. 広すぎると1回の損失が大きくなり、狭すぎるとノイズで何度も損切りされます。初心者は「直近の安値(買いの場合)や高値(売りの場合)の少し外側」を目安に設定し、その幅に合わせてロット数を調整するのが安全です。

Q. 損切りしたら価格が戻ることが多いです。損切りしないほうがいいですか?

A. 「切った後に戻る」経験は多くのトレーダーが感じますが、戻らなかった場合の損失は桁違いに大きくなる可能性があります。損切りの目的は「毎回正しく当てること」ではなく「1回の損失を致命傷にしないこと」です。10回中3回戻っても、残り7回の大損を避けられるなら、破綻を防ぐという目的には寄与しやすいと考えられます。


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