リスク管理

FX追証・ロスカットとは?仕組み・計算方法・防ぎ方を初心者向けに解説

TL;DR

追証は「証拠金が足りなくなったときの追加入金の要求」、ロスカットは「損失がこれ以上拡大しないための強制決済」。どちらも口座を守るための仕組みだが、発動した時点で大きな損失が確定している。本当のリスク管理は、追証・ロスカットに頼る前に、自分の逆指値で損失をコントロールすること。

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本記事は学習目的の整理であり、特定の売買判断を勧誘するものではありません。

「ロスカットされた」── FXの失敗談で最もよく聞く言葉の一つです。

でも、ロスカットの仕組みを正確に理解している人は意外と少ないのではないでしょうか。「ロスカット = 口座がゼロになること」と思っている人もいますが、実際はもう少し複雑です。

この記事では、FXの追証(おいしょう)とロスカットの仕組みを構造的に分解し、「なぜ発動するのか」「どうすれば防げるのか」を整理します。

私の学習記録として、ロスカットの仕組みを調べた際に「これはセーフティネットであって、リスク管理の代わりにはならない」と気づいた経験をまとめました。

結論(1分で把握)

  • 追証(マージンコール):証拠金維持率が一定水準を下回ると、追加入金を求められる仕組み
  • ロスカット:維持率がさらに下回ると、ポジションが強制決済される仕組み
  • 発動した時点で大きな損失:ロスカットは「守ってくれる」のではなく「最悪の事態を少しマシにする」だけ
  • 本当のリスク管理:追証・ロスカットに頼る前に、自分の逆指値で損失をコントロールする
  • 防ぎ方の基本:低レバレッジ + 逆指値 + ポジションサイジング
仕組み 発動条件 役割
追証(マージンコール) 維持率が一定水準以下 追加入金の警告
ロスカット 維持率がさらに低い水準以下 ポジションの強制決済
自分の逆指値 自分で設定した価格 損失の自主的なコントロール

FXの証拠金維持率とは:追証・ロスカットを理解するための前提知識

一言で:証拠金維持率は「今の口座がどれくらい余裕があるか」を示す指標。この数値が追証やロスカットの発動基準になる。

証拠金維持率の計算方法

証拠金維持率(%)= 有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100
用語 意味
有効証拠金 口座残高 ± 含み損益(今ポジションを決済したら残る金額)
必要証拠金 ポジションを維持するために最低限必要な金額(建玉金額 × 証拠金率)
証拠金率 国内個人FXは4%(=レバレッジ25倍相当)

計算例

項目
口座残高 20万円
ポジション USD/JPY 1万通貨(レート150円)
建玉金額 150万円
必要証拠金(4%) 6万円
含み損 −5万円
有効証拠金 15万円(20万 − 5万)
証拠金維持率 250%(15万 ÷ 6万 × 100)

ルナの学習メモ:証拠金維持率は含み損が増えるほど下がります。口座残高が同じでも、含み損が膨らむと有効証拠金が減り、維持率が急速に低下する。この仕組みを理解して初めて、追証やロスカットの「怖さ」が実感できました。


FXの追証(マージンコール)とは:追加入金を求められる仕組み

一言で:追証は、証拠金維持率が一定水準を下回ったときにFX会社から追加入金を求められる警告。「このまま放置すると強制決済されますよ」というアラート。

追証の基本的な仕組み

項目 内容
正式名称 追加証拠金(おいついしょうこきん)。マージンコールとも呼ばれる
発動条件 証拠金維持率が一定水準以下(FX会社により異なる:100%、150%など)
通知方法 メール・アプリ通知・管理画面への表示など(FX会社により異なる)
対応期限 翌営業日までに入金 or ポジション決済(期限もFX会社により異なる)

⚠️ 追証の基準・期限・対応方法はFX会社ごとに異なります。口座開設前に必ず約款や取引説明書で確認してください。追証制度がないFX会社もあります(ロスカットのみで対応)。

追証が発生したときの3つの選択肢

選択肢 内容 メリット デメリット
① 追加入金 不足分を入金して維持率を回復 ポジションを維持できる さらに含み損が拡大するリスクがある
② 一部決済 ポジションの一部を決済して必要証拠金を減らす 追加資金なしで維持率を回復可能 損失が確定する
③ 全決済 すべてのポジションを決済する これ以上の損失拡大を防げる 損失が確定する

ルナの学習メモ:追証が発生すると「追加入金すればまだ持てる」と思いがちですが、そもそも追証が出ている時点で損失が膨らんでいるのが現実です。追加入金で「延命」しても、相場がさらに逆行すれば追加した資金も失う可能性があります。追証は「入金すべきかどうか」ではなく「なぜ追証になるまで放置してしまったのか」を考えるきっかけだと思います。


FXのロスカットとは:ポジションが強制決済される仕組み

一言で:ロスカットは、証拠金維持率がFX会社の定めた水準を下回ったときにポジションが強制的に決済される仕組み。口座がマイナスになるリスクを軽減するためのセーフティネット。

ロスカットの基本的な仕組み

項目 内容
発動条件 証拠金維持率がロスカット水準以下(FX会社により異なる:50%、100%など)
実行方法 FX会社がポジションを自動的に決済(トレーダーの意思に関係なく)
目的 口座残高がマイナスになるリスクを軽減する
注意点 急変時はロスカットが間に合わず、口座がマイナスになる可能性もある

追証とロスカットの関係

段階 維持率 何が起きるか(一般的な例)
正常 200%以上 問題なし
注意 150%〜200% アラート通知(FX会社による)
追証発動 100%以下 追加入金の要求(FX会社による)
ロスカット発動 50%以下 ポジションの強制決済

※ 上記は一般的な例であり、FX会社ごとに基準が異なります。追証なしでロスカットのみの会社、維持率100%でロスカットの会社など、ルールは多様です。必ず利用するFX会社の約款を確認してください。

ロスカットが「守ってくれる」は誤解

よくある誤解 実態
「ロスカットがあるから安心」 ロスカットされた時点で口座の大部分を失っている
「ロスカット=口座がゼロになるだけ」 急変時はスリッページで口座がマイナス(追証発生)になることもある
「ロスカットがあれば損切りはいらない」 ロスカットは「最後の砦」。自分の逆指値で早めに切る方がダメージは圧倒的に小さい

ルナの学習メモ:ロスカットは**「シートベルト」ではなく「エアバッグ」**だと思います。エアバッグが作動した時点で、すでに「事故が起きている」。本当に安全なのは、ブレーキ(逆指値)で事前に止まること。ロスカットに守ってもらう前提のトレードは、事故を前提に運転しているようなものです。


FXロスカットのシミュレーション:いくら逆行したらロスカットされるか

一言で:実効レバレッジが高いほど、ロスカットまでの距離は短くなる。具体的な数字で「距離感」を掴んでおくことが重要。

ロスカット距離シミュレーション(参考値)

前提条件:

  • 口座残高:20万円、USD/JPY=150円、ポジション1本
  • 証拠金率4%(国内個人)、ロスカット水準:維持率50%
  • スプレッド・スワップなしの単純化した計算
取引量 実効レバレッジ 必要証拠金 ロスカットまでの逆行幅(参考値)
1,333通貨 約1倍 約8,000円 約147円
4,000通貨 約3倍 約24,000円 約47円
6,667通貨 約5倍 約40,000円 約27円
13,333通貨 約10倍 約80,000円 約12円
33,333通貨 約25倍 約200,000円 約3.0円

※ 上記は「維持率50%に到達する逆行幅」の参考値です。ロスカットの正確な発動価格ではありません。実際のロスカットはFX会社のルール・相場状況により異なります。口座20万円・ポジション1本・スプレッドゼロ・スワップなしの単純化した計算です。

※ 実効レバレッジとは、口座資金に対して実際に何倍の規模の取引をしているかを示す指標です。

⚠️ レバレッジ25倍では約3.0円の逆行でロスカット水準に達します。USD/JPYは重要な経済指標発表時などに1日で3円以上動くこともあり、決して安全な距離とは言えません。

ルナの学習メモ:この表を見て改めて思ったのは、**「ロスカットまでの距離=自分がコントロールを失う距離」**だということ。ロスカットが発動するのを待つのではなく、その手前に自分の逆指値を置くことで、損失を自分でコントロールできる範囲に収められます。


FX追証・ロスカットを防ぐ5つの対策

一言で:追証・ロスカットを「防ぐ」とは、発動条件(維持率の低下)に至らないようにトレード設計すること。最も有効なのは「自分の逆指値でロスカット前に損切りする」こと。

# 対策 具体的なアクション
1 実効レバレッジを低く保つ 初心者は2〜3倍が目安。レバレッジが低いほどロスカットまでの距離が遠くなる
2 必ず逆指値を入れる ロスカット水準よりはるか手前に逆指値を設定する
3 ポジションサイジングを守る 許容損失額(口座の1〜2%)からロット数を逆算する
4 証拠金維持率を定期的に確認する 特に複数ポジション保有時・含み損拡大時に注意
5 経済指標発表前にポジションを整理する 急変リスクが高いタイミングでは、ポジションを縮小するか新規エントリーを避ける

対策2が最も重要な理由

比較 自分の逆指値で切った場合 ロスカットされた場合
損失額 小さい(事前に計算した範囲内) 大きい(口座の大部分を失う可能性)
コントロール 自分で決めたルールに従う FX会社のルールに委ねる
メンタルへの影響 「ルール通り」と受け入れやすい 「やられた」という感覚が残りやすい
次のトレードへの影響 冷静に次に進みやすい リベンジトレードの引き金になりやすい

ルナの学習メモ:自分の逆指値で切るのと、ロスカットで切られるのでは、同じ「損失確定」でもメンタルへの影響がまったく違うと感じました。自分で切ったときは「ルール通り」と納得できるけれど、ロスカットされたときは「やられた」という悔しさが残り、リベンジトレードに走りやすくなります。損切りは「負け」ではなく「設計通り」── この感覚を持てるかどうかが、トレードを続けられるかどうかの分かれ目だと思います。


まとめ

追証は「警告」、ロスカットは「最後の砦」:どちらも発動した時点で大きな損失が確定している。 ロスカットに頼るのは危険:自分の逆指値でコントロールする方がダメージは圧倒的に小さい。 防ぎ方の基本:低レバレッジ + 逆指値 + ポジションサイジング。

項目 内容
追証(マージンコール) 維持率低下時の追加入金要求。FX会社ごとに基準が異なる
ロスカット 維持率がさらに低下したときの強制決済。セーフティネットだが最終手段
証拠金維持率 有効証拠金 ÷ 必要証拠金 × 100。この数値が追証・ロスカットの発動基準
最も有効な対策 自分の逆指値(損切り)で、ロスカット水準のはるか手前で損失を確定する
重要な心構え ロスカットは「守ってくれるもの」ではなく「事故が起きた証拠」

追証やロスカットは「FX会社が勝手に決済する怖い仕組み」というイメージがありますが、本質は**「トレーダーの損失がこれ以上拡大しないための安全装置」**です。ただし、安全装置が作動した時点で大きなダメージを受けていることを忘れてはいけない。自分のブレーキ(逆指値)で、安全装置が不要な距離感を保つ── これが追証・ロスカットとの正しい付き合い方だと感じています。🌙

免責事項:本記事は2026年2月時点の公開情報に基づいた学習記録であり、投資助言ではありません。追証・ロスカットの基準(維持率・発動条件・対応期限等)はFX会社ごとに異なります。急変時には逆指値やロスカットが想定通りに発動せず、口座がマイナスになる可能性もあります。FX取引には元本損失のリスクがあり、預けた証拠金以上の損失が発生する可能性があります。取引の判断はご自身の責任で行ってください。


FAQ:FX追証・ロスカットでよくある質問

Q. FXの追証とは何ですか?

A. 追証(おいしょう)とは、証拠金維持率が一定水準を下回った際に、FX会社から追加の証拠金を求められる仕組みです。期限内に入金やポジション決済で維持率を回復しないと、強制決済(ロスカット)される場合があります。追証の基準やルールはFX会社ごとに異なります。

Q. ロスカットとは何ですか?

A. ロスカットとは、証拠金維持率が一定水準を下回った際に、FX会社がポジションを強制的に決済する仕組みです。口座残高がゼロやマイナスになるのを防ぐためのセーフティネットですが、発動時にはすでに大きな損失が確定しています。

Q. 証拠金維持率の計算方法は?

A. 証拠金維持率 = 有効証拠金(口座残高 ± 含み損益)÷ 必要証拠金 × 100 で計算します。たとえば有効証拠金が15万円、必要証拠金が6万円なら、維持率は250%です。

Q. ロスカットを防ぐにはどうすればいいですか?

A. 5つの対策が基本とされています。①実効レバレッジを低く保つ、②必ず逆指値を入れる、③ポジションサイジングを守る、④証拠金維持率を定期的に確認する、⑤経済指標発表前にポジションを整理する。特に②の逆指値が最も実践的な対策です。

Q. 追証が発生したらどうすればいいですか?

A. 選択肢は主に3つです。①追加入金して維持率を回復する、②ポジションの一部を決済して必要証拠金を減らす、③全ポジションを決済して損失を確定する。期限内に対応しないと強制決済される場合があります。対応方法はFX会社のルールを事前に確認してください。


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